坐骨神経痛に関するよくある質問5選【整体師が回答】

はじめに:その“足の痛み”、坐骨神経痛かもしれません

「お尻から太ももにかけてピリッと痛む」
「立ち上がると脚がしびれる」
「腰はそんなに痛くないのに、足に違和感がある」

こういった症状に悩んでいる方、もしかするとそれは坐骨神経痛かもしれません。

坐骨神経痛は、腰から足にかけて伸びている坐骨神経が何らかの原因で圧迫・刺激されることで起こる痛みやしびれです。

整体院でも、坐骨神経痛の相談は非常に多く、幅広い年齢層の方が悩んでいます。

今回は、患者さんからよくいただく5つの質問に対して、整体師の立場からわかりやすくお答えしていきます。

Q1:坐骨神経痛ってどんな症状?腰痛とは違うの?

A. 坐骨神経痛は“症状名”であり、腰痛とは関係が深いけれど、少し違います。

坐骨神経痛とは、病名というよりも「お尻から太もも・ふくらはぎ・足先にかけて痛みやしびれが生じる症状」のことを指します。原因は腰椎にあることが多く、腰痛とセットで現れるケースがよくあります。

■よくある坐骨神経痛の症状

・お尻の奥がズーンと痛む

・太ももの裏がしびれる・突っ張る

・足に電気が走るような違和感

・長時間立ったり座ったりしていると痛みが増す

・歩き出しがつらく、びっこをひく

つまり、坐骨神経痛は「腰からくる足の神経症状」の総称。
ただの腰痛と違い、脚にまで症状が出ることが特徴です。

Q2:どんな人がなりやすい?原因は何?

A. 長時間の座り仕事・姿勢の悪さ・加齢による背骨の変形などが主な原因です。

坐骨神経痛は、20〜70代まで幅広い年齢層で見られますが、特に次のようなタイプの人に多いです。

■なりやすいタイプ

・デスクワークが多く、長時間座っている人

・猫背や反り腰など姿勢が悪い人

・中腰作業や重い物を持つことが多い人

・運動不足で筋力が落ちている人

・加齢で椎間板や背骨に変形が出てきた

■主な原因

1.腰椎椎間板ヘルニア
 …20〜40代に多く、椎間板が飛び出し神経を圧迫します。

2.脊柱管狭窄症
 …50代以上に多く、背骨の中を通る神経の通り道が狭くなることで神経が刺激されます。

3.梨状筋症候群
 …お尻の筋肉(梨状筋)が硬くなり、坐骨神経を圧迫します。

4.姿勢不良・骨盤のゆがみ
 …神経に対する物理的な圧力を増やしてしまう要因。

※整体では、こうした構造的要因+生活習慣の見直しにも着目し、根本改善をめざします。

Q3:病院と整体、どっちに行けばいいの?

A. 強いしびれや排尿障害があれば病院へ。それ以外は整体でも十分改善が可能です。

■病院がおすすめのケース

・しびれがひどくて歩けない

・足に力が入らず、つまずきやすい

・排尿や排便のコントロールができなくなってきた

こうした場合は神経が強く圧迫されている可能性が高く、MRIなどの精密検査が必要です。

■整体が向いているケース

・坐骨神経痛と診断されたが、薬や湿布で改善しない

・手術はしたくないけれど症状を楽にしたい

・長時間座っていると痛くなる

・お尻や脚が常にだるい・突っ張る

・姿勢や筋肉バランスの改善に取り組みたい

◆病院で「特に異常なし」と言われた方でも、整体のアプローチで改善するケースは多々あります。神経を圧迫している筋肉や骨盤のゆがみを整えることで、坐骨神経への負担を軽減できます。

 

 

Q4:ストレッチや運動はした方がいい?

A. 急性期を除けば、積極的に体を動かすことが回復への近道です。

痛みが強いときには無理に動かさず、まずは安静が基本です。ただし、痛みが落ち着いてきたらストレッチや軽い運動を取り入れることが、回復を早める重要なポイントになります。

■整体師がおすすめする運動

  • お尻(梨状筋)のストレッチ

  • 太もも裏(ハムストリングス)のストレッチ

  • 骨盤を動かす軽い体操

  • 正しい姿勢を意識したウォーキング

  • ドローイン(インナーマッスルの活性化)

特に慢性的な坐骨神経痛の方には、「動かすこと」が最大の治療になります。
ただし、やり方を間違えると悪化する場合もあるので、最初は専門家の指導のもとで始めるのが安全です。

Q5:坐骨神経痛って治るの?どれくらいで良くなる?

A. 原因と体の状態によりますが、多くの方は3ヶ月以内に改善が見込めます。

坐骨神経痛は「慢性化しやすい」と思われがちですが、実は的確なケアと習慣改善によって回復する方が非常に多いです。

改善までの目安

改善にかかる期間 状態の目安
1〜2週間 軽度。筋肉のコリが主な原因であることが多い。整体1〜2回で改善も。
1〜3ヶ月 中程度。骨盤のゆがみや筋力バランスの見直しが必要。
半年以上 慢性化。ストレッチや生活習慣の見直し+継続的なケアが重要。

一番避けたいのは、痛みが出ているのに放置してしまうことです。
神経は長期間圧迫されると回復に時間がかかります。早めに対処することで、改善もスムーズになります。

おわりに:正しい理解とケアで、坐骨神経痛は怖くない

坐骨神経痛は、多くの人が悩まされている症状ですが、原因は人それぞれ異なります。そのため、薬や湿布だけでは根本的な解決には至らないことも。

・お尻や腰回りの筋肉の硬さ

・骨盤や姿勢のゆがみ

・生活習慣や運動不足

こうした要因に目を向け、体の使い方そのものを見直していくことが根本改善の鍵です。

整体では、体全体のバランスを見ながら「どこに負担がかかっているか」を丁寧に探り、痛みの軽減だけでなく、再発予防まで視野に入れた施術を行います。

もしあなたが「長引く足のしびれ」や「座っていられない痛み」に悩んでいるなら、一度骨格や筋肉のバランスを整える整体を受けてみてはいかがでしょうか?

身体の声をきちんと聴くこと。そこから、改善の一歩が始まります。

てて整体所