肩や首のコリに悩まされる人は多いですが、その症状がさらに「頭痛」として現れるケースも少なくありません。特に、デスクワークを中心に生活している方や、スマートフォンを長時間使用している方にとっては、もはや日常の一部になっているかもしれません。しかし、その「当たり前」の頭痛は、実は身体からの重要なサインかもしれません。この記事では、肩こり首こりからくる頭痛の根本原因について詳しく解説し、改善策についても紹介します。
肩こり・首こりと頭痛の関係
肩や首の筋肉が緊張すると、血流が悪くなり、筋肉内に老廃物がたまります。この状態が長く続くと、周囲の神経が刺激され、痛みとして脳に伝わります。これがいわゆる「緊張型頭痛」と呼ばれるものです。また、首の筋肉が過度に緊張すると、後頭部に分布する神経(大後頭神経など)を圧迫し、頭痛を引き起こす事もあります。
なぜ肩や首がこるのか?その根本原因
肩こりや首こりの原因は一つではありません。以下のような複合的な要因が考えられます:
◆姿勢の悪さ
長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用によって、頭が前に出る「ストレートネック」や猫背の姿勢になりがちです。このような姿勢では、首や肩に通常以上の負担がかかり、筋肉が慢性的に緊張します。
◆筋力不足と筋バランスの乱れ
体幹や背筋、肩周囲の筋力が不足していると、正しい姿勢を維持することが難しくなります。また、一部の筋肉ばかりが使われ、他の筋肉が使われないというアンバランスな状態も、コリの原因になります。
◆ストレス
精神的なストレスも肩や首の緊張に大きく関与しています。交感神経が優位になることで筋肉が収縮し、慢性的な緊張状態が続きます。
◆眼精疲労
パソコンやスマホの画面を長時間見続けることで目の筋肉が疲労し、それに連動して首や肩の筋肉も緊張します。特に目のピント調整に関与する筋肉が緊張すると、周囲の筋肉も引きつられやすくなります。
◆食いしばり、歯ぎしり
無意識のうちに歯を食いしばっている人は、顎から首、肩にかけての筋肉が常に緊張しており、これがこりや頭痛の原因になります。
頭痛のタイプを見極めよう
肩こり首こりに関連する頭痛にはいくつかのタイプがありますが、以下が代表格です:
緊張型頭痛
最も一般的な頭痛で、頭全体が締め付けられるような鈍い痛みが特徴です。肩こり首こりが原因となることが多く、肩こり首こりが強くなればなるほど、出やすいです。
頸性頭痛
首の関節や筋肉、神経に由来する頭痛です。後頭部から側頭部、目の奥にかけて痛みが広がることがあります。動作で痛みが悪化したり、頚椎(首の骨)に変形が見られることもあります。
片頭痛
肩こりや首こりがきっかけとなり片頭痛が誘発されることもあります。片頭痛は拍動性(ズキズキと脈打つような痛み)の強い痛みで吐き気や光過敏を伴うことがあります。
根本改善のアプローチ
症状を一時的に和らげるだけでなく、根本からの改善を目指すには、以下のようなアプローチが効果的です。
姿勢改善
まずは日常の姿勢を見直すことが第一歩です。デスクワーク中は、モニターの高さや椅子や机のバランス、背もたれの角度などを調整しましょう。スマホも顔の高さに挙げて使用するのが理想です。
筋力トレーニングとストレッチ
肩甲骨まわりの筋肉や体幹の筋肉を鍛えることで、自然と良い姿勢が保てるようになります。また、肩や首のストレッチを日常的に取り入れることで、筋肉の緊張を予防・緩和できます。
ストレス管理
リラクゼーション法(呼吸法・瞑想・ヨガなど)や趣味の時間を持つことで、ストレスを軽減し、自留津神経のバランスを整えることが出来ます。
眼精疲労対策
作業環境の明るさを適切に保ち、ブルーライトカットの眼鏡を活用することも効果的です。1時間に1回は休憩を取り、遠くを見たり目を閉じたりして、目の緊張をリセットしましょう。
歯科的アプローチ
歯のかみ合わせや、睡眠中の歯ぎしりに対応するために、歯科医の受診を受けるのも一つの方法です。マウスピースの使用で改善されるケースもあります。
いつ医療機関を受診するべきか?
肩こり・首こりからくる頭痛は多くの場合、セルフケアで改善が可能ですが、次のような場合には医療機関の受信をお勧めします。
・痛みが急に強くなった、または今までにない痛みが出た
・頭痛とともに手足のしびれや脱力がある
・吐き気や視覚以上、呂律が回らないなど言語障害がある
・セルフケアや生活改善を試しても1か月以上改善がみられない
脳神経外科・整形外科・頭痛外来など、症状に応じた専門医に相談しましょう。
まとめ:根本原因を理解し、頭痛のない生活へ
肩こり・首こりからくる頭痛は、ただの一時的な不調と見過ごされがちですが、生活の質を大きく低下させる要因でもあります。原因は姿勢や筋力、ストレス、眼精疲労など多岐にわたるため、単なるマッサージや鎮痛剤だけでなく、根本的なアプローチが重要です。
日常生活を見直し、体の声に耳を傾けながら、予防と改善に努めていきましょう。それが、つらい頭痛から解放される第一歩になります。
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