気象病チェックリスト!あなたは当てはまる?

「天気が悪くなる前になると頭が痛い」
「雨の日は体がだるくて朝起きづらい」
「最近、なんだか気分も沈みがち…」

そんな不調、実は**「気象病(きしょうびょう)」**かもしれません。

特に40代〜60代の女性に多く見られるこの症状。
更年期・自律神経の変化・冷えやむくみ体質などが重なり、「昔よりも天気の影響を受けやすくなった」と感じる方がとても増えています。

この記事では、整体師として日々クライアントさんと向き合う中で得た知見をもとに、気象病セルフチェックリストとその対策を、わかりやすくご紹介していきます。

そもそも「気象病」って何?

「気象病」とは、気圧・気温・湿度の変化によって起こる体や心の不調の総称です。
医学的には「気圧不調」「天気痛」「気象関連疾患」とも呼ばれます。

◆気象病の代表的な症状

・頭痛(特に片頭痛や頭の重だるさ)

・めまい・ふらつき

・肩こり・関節痛・古傷の痛み

・倦怠感・疲労感

・気分の落ち込み・イライラ

・寝つきが悪い、起きるのがつらい

これらの症状は、自律神経のバランスが乱れることで引き起こされます。

あなたはいくつ当てはまる?気象病チェックリスト

下記のチェックリストに、当てはまる項目はいくつありますか?
※5つ以上該当する方は「気象病予備軍」かもしれません。

🔲 気象病チェックリスト(全20項目)

  1. 雨が降る前に頭痛やだるさを感じる

  2. 季節の変わり目に体調を崩しやすい

  3. 車酔いや船酔いをしやすい

  4. 耳がつまる感じがよくある(気圧に敏感)

  5. 冷え性で手足がいつも冷たい

  6. 肩こりや首こりが慢性的にある

  7. 更年期症状(のぼせ・動悸・イライラなど)がある

  8. 朝、スッキリ起きられない日が続いている

  9. 天気が悪いと気分も落ち込みやすい

  10. めまいやふらつきを感じやすい

  11. 胃腸の調子が悪いときが多い

  12. 寝ても疲れが取れにくい

  13. 雨の日や曇りの日は頭がボーッとする

  14. なんとなく「調子が悪い日」が増えてきた

  15. 気分の波がある

  16. 湿気が多いと関節や古傷が痛む

  17. 天気アプリを頻繁に確認してしまう

  18. 若いころより天気に敏感になった

  19. 気温差に弱い

  20. 病院では「異常なし」と言われるがつらい

なぜ40代〜60代女性に多いの?

女性ホルモンの減少や自律神経のゆらぎ、筋力の低下、内臓冷えなど、40代以降の女性は“気象に反応しやすい体質”になっていく傾向があります。特に、更年期と重なる50代前後では、以下のような体の変化が見られます。

◆ホルモンバランスの変化

女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が減少すると、自律神経が不安定になりやすく、気圧の変化に敏感になります。

◆筋力・代謝の低下

加齢により、筋肉量が減ると血流が悪化。結果、冷えやむくみによる「循環の滞り」が起こり、気象変化に体がついていけなくなります。

整体師が教える!気象病の対策5選

対策①:耳まわりのセルフケアで内耳を整える

気象病の主な原因は、内耳(ないじ)=耳の奥の気圧センサーの過敏さ。
整体的には、耳のまわりの緊張をほぐすことで、過敏なセンサーを落ち着かせることができます。

◆セルフ耳マッサージ

・耳たぶを軽く引っぱって、上下・左右に動かす

・耳の上の部分(耳輪)をやさしく折り曲げる

・耳全体を両手で包んで温める(10秒)

・頭の横(側頭部)を円を描くようにマッサージ

これを毎朝と寝る前に1〜2分するだけで、内耳の機能が落ち着き、頭痛やめまいが改善した方も多いです。

対策②:お腹と足を冷やさない!「温活」習慣

気象病の背景には、**「冷え」**が必ずといっていいほどあります。

・腹巻き・レッグウォーマー

・朝の白湯習慣

・湯船につかる(シャワーではなく)

また、整体では「お腹を触って冷たい人ほど、自律神経が乱れている」といわれます。
内臓を温めることで、副交感神経が優位になり、気象の変化に強くなります。

対策③:呼吸を深めるストレッチ&整体

整体施術でも重視しているのが「胸郭(きょうかく=肋骨まわり)」の柔軟性。
ここが硬いと、呼吸が浅くなり、自律神経が乱れやすくなります。

◆胸開きストレッチ(壁を使って)

1・壁に手を当てて、腕を後ろに引くように胸を開く

2・息をゆっくり吸って5秒、ゆっくり吐く

3・左右各30秒ずつ

これだけで、呼吸が深くなり、身体が温まる感覚が出てきます。

対策④:気圧の変化に備える「前日のルーティン」

気象病の予防には「当日よりも前日からの準備」が大切。

・天気予報で気圧低下をチェック

・前日はなるべく早めに寝る

・寝る前に耳のマッサージ&深呼吸

・冷たいものや刺激物を控える(胃腸を守る)

天気の変化に“先手を打つ”ことで、不調を最小限に抑えることができます。

対策⑤:定期的な整体で自律神経の調整

慢性的な気象病に悩む方は、骨格のゆがみや筋肉の硬さが蓄積しているケースが多く見られます。

整体では、以下のような施術が効果的:

・頚椎(首の骨)や頭蓋骨の調整

・肋骨まわりのリリース

・自律神経ライン(背骨・仙骨)の緩和

・胃腸の反射点(お腹)へのアプローチ

「気象の影響を受けづらい体質づくり」が、整体の大きな役割です。

まとめ|気象病は「体の声を聞くチャンス」

気象病はつらいものですが、見方を変えれば**「体の声を教えてくれるサイン」**ともいえます。

40代からは、体と心のつながりを大切にしながら、“ゆらぎ”とうまく付き合う習慣がとても大事です。

◆今日からできる3つのこと

1・耳マッサージを毎日の習慣に

2・朝起きたら白湯でお腹を温める

3・天気予報アプリで「気圧予測」をチェック!

雨の日や天候の変化がつらいあなたも、少しの意識とケアで変わっていきます。
「つらさは自分だけじゃない」と知るだけでも、心がラクになることがあります。

気象病とうまく付き合い、穏やかな毎日を過ごしていきましょう。

主な参考文献・出典一覧

・佐藤純医師(耳鼻咽喉科専門医)著『天気が悪いと体調が悪くなる人の本』
 出版社:あさ出版
 → 気象病の基礎知識と耳まわりの気圧センサー(内耳)との関係を詳しく解説。

・堀田みどり医師(心療内科)監修『つらい気象病・天気痛を自分でラクにする本』
 出版社:主婦の友社
 → 気象病に関わる自律神経の乱れや、女性のライフステージとの関係について解説。

・日本気象協会 tenki.jp 気象病関連特集

・伊藤裕 先生(慶應義塾大学医学部教授)による自律神経と体調の関係に関する研究論文
 → 自律神経の変調が頭痛や倦怠感、内臓不調にどう関与するかを解説。

日本自律神経学会の情報や研究論文
 → 更年期や気象変化に伴う自律神経失調に関する基礎研究。

施術現場での実際の臨床経験(整体師視点)
 → 耳まわりの調整、骨格や筋膜へのアプローチが自律神経や気象病に与える影響。

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